経営は「限界利益」と「固定費」で説明できる

メモ

経営は「限界利益」と「固定費」で説明できる
7月だよなぁ〜と・・
少し興味深かったので販売店エリアマップを検索。

ブロックごとに競合しないように設定してあるのだろうが
末端には・・・なのかもしれない。

http://toyokeizai.net/articles/-/178014
500円ピザ外食チェーンの破産は必然だった
経営は「限界利益」と「固定費」で説明できる

自動車用エアバッグ大手のタカタが6月26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請しました。負債総額は自動車メーカーの立て替えも合わせて約1兆7000億円といわれており、製造業としては戦後最大の経営破綻となりました。

これとは全然規模が違いますが、最近の企業倒産で筆者が着目したのが、4月28日に破産手続き開始が報じられた遠藤商事・Holdings.(以下、遠藤商事)です。

帝国データバンクの記事によると、遠藤商事はピザ店「NAPOLI(ナポリ)」「Napoli’S(ナポリス)」などを全国展開しており、2016年9月時点で直営27店、フランチャイズ47店の計74店舗を運営、年間売上高は25億円余りを計上していました。イタリアのプロサッカーチームに在籍していたという代表者の経歴や、「500円で本格的なピザが食べられる店」という打ち出しが奏功し、メディア露出も多かったようですが、負債総額約13億円を抱えて経営破綻しました。

中には、本業が好調でも資金繰りに失敗して起こる「黒字倒産」というケースもありますが、一般的にいってなぜ会社が潰れるかといえば、「儲かっていない」からです。なぜ儲からないのかという理由については、マーケティング面、人事面、プロモーション面などいろいろな角度から考えられます。

しかし、筆者のように計数面から企業経営をとらえるコンサルタントに言わせれば、理由はたったひとつです。「限界利益で固定費を賄えないから」儲からないのです。

限界利益や固定費といわれても、多くの読者はピンと来ないかもしれませんが、これからの経営を考えるうえで、これら管理会計の知識はますます重要になると思います。「管理会計」などというと難しそうに聞こえますが、その中身は中学生レベルの数学で理解できる程度のものです。
「限界利益」って何?

まず、管理会計を説明するうえで欠かせない、「変動費」「固定費」そして「限界利益」という用語について簡単に説明します。

変動費とは、売上高の増減に合わせて増減する費用のことです。製造業では材料費、卸小売業では仕入れ費などが典型的です。一方固定費とは、売上高の増減に関係なく一定額かかる費用のことです。家賃や設備の減価償却費などが代表的です。

よく、「人件費は固定費だ」という人がいますが、これはやや注意が必要です。正社員の給料は、たとえ会社の売り上げが落ちても払わないといけませんから確かに固定費ですが、たとえば建設業で外注先の作業員に支払う給料は変動費です。建設現場という「売り上げ」が上がって初めて生じる費用だからです。

そして、限界利益とは、売上高から変動費を引いて残った利益のことです。この利益が、黙っていても一定額かかってしまう固定費を賄う原資となります。賄えれば黒字、賄えなければ赤字です。

このように理屈はいたって簡単なのですが、多くの人は“限界”利益というイメージしにくい用語のせいでうまく理解ができません。ですので、筆者はセミナーなどでは、「どうしてもわからなければ“粗利”と言い換えていいですよ」とお伝えしています。

なお、業種別の限界利益率と固定費の平均値は、「TKC経営指標(BAST)」というインターネットサイトで簡単に調べることができます。
「500円ピザ」失敗のメカニズム

遠藤商事のケースに当てはめて考えてみましょう。前述のTKC経営指標の中から「他に分類されない飲食店」という業種項目を見ると、限界利益率は64.8%、平均固定費から計算できる固定費率は61.9%です。これが、飲食店ビジネスを行う上で売上高に占める限界利益と固定費の“相場”と考えることができます。

遠藤商事の年売上高は25億円、店舗数は直営・フランチャイズを合わせて74店だったということですから、1店当たりの売上高は約3400万円です(もちろん直営とフランチャイズで収益計上の基準が違ってくる可能性があるため、あくまで便宜的な計算です)。ここで間違えてはいけないのは、固定費が3400万円×61.9%≒2105万円、とはならないことです。

固定費は売り上げの多寡に関係なくかかる費用ですから、この場合は同業で経営が安定している他企業の数字を当てはめる方が適切です。そこで、外食の代表選手である日本マクドナルドホールディングス(以下マクドナルド)、モスフードサービス(以下モス)、松屋フーズ(以下松屋)の数字を、各社の直近の決算情報から拾ってみます。

マクドナルドの前期年間売上高約2266億円を、前年度末の総店舗数2909店で単純に割ると、1店当たりの売上高はおよそ7800万円となります。これに固定費率61.9%を掛け合わせると、1店当たりの固定費は約4828万円と計算できます。

モスの前期年間売上高約710億円を、総店舗数1741店で割ると、1店当たりの売上高はおよそ4078万円となります。これに固定費率61.9%を掛けると1店当たりの固定費は約2524万円となります。マクドナルドより固定費が低い理由は、総じてマクドナルドより営業時間が短いことや、店舗のほとんどがフランチャイズ店(国内総店舗数に占めるフランチャイズ店の割合は約96%。同社ホームページより筆者計算)で、人件費や営業費などの経費を加盟店に転嫁できることなどが考えられます。ちなみに、マクドナルドのフランチャイズ率は約68%で、遠藤商事(約64%)と近い割合です。

松屋の前期年間売上高約890億円を、総店舗数1080店で割ると、1店当たりの売上高はおよそ8240万円となります。これに固定費率61.9%を掛けると1店当たりの固定費は約5100万円となります。逆にこちらは、店舗のほとんどが直営店(フランチャイズ店は6店のみ)であることから、固定費が高めになっていると想像できます。

以上3社の1店当たり固定費の平均は約4150万円です。直営店とフランチャイズ店の割合が分からなかったので含めませんでしたが、吉野家ホールディングスの決算データで同じ計算をしてみると、1店当たり固定費は約4040万円となりました。これらから、本社経費の配賦分も含めたチェーン飲食店1店当たりの固定費は、4000万円強が“相場”と考えて差し支えなさそうです。
遠藤商事の限界利益は固定費をとても賄えていなかった

一方、変動費は実際の売上高に比例しますから、遠藤商事の1店当たりの限界利益の額は3400万円×64.8%≒2203万円となります。上述の計算でもっとも固定費が低かったモスと比較しても321万円少なく、チェーン飲食店平均の4000万円には遠く及びません。したがって、遠藤商事の1店当たりの限界利益は、固定費をとても賄えない状態でした。

これに対し、例えばマクドナルドの1店当たりの限界利益は7800万円×64.8%≒5054万円です。同社の計算上の固定費4828万円や、平均値の4000万円よりも多い、つまり「限界利益で固定費を賄えている」状態ですので、マクドナルドは黒字になっています。

ちなみに、遠藤商事が損益分岐点に達するには1日何枚のピザを売る必要があったのでしょうか? これも限界利益と固定費を使えば簡単に計算できます。

目玉商品だった「500円ピザ」の1枚当たりの限界利益は、500円×64.8%=324円です。これを売ることで店舗固定費を回収するわけですから、必要な年間販売数は4000万円÷324円≒12万3500枚。これを365日で割ると1店1日339枚の販売が必要だったことがわかります。

ピザハットを運営する日本KFCホールディングスの2017年3月期決算短信によると、ピザハット事業の外部売上高は147億円、店舗数は370店となっています。標準的なピザ1枚の値段を2000円と仮定してみましょう。1店1日当たりの販売数は147億円÷370店÷365日÷2000円で約54枚となります。1日339枚がいかに過大かおわかりいただけると思います。まさに「薄利多売」とはこのことです。
「カール販売終了」を会計的に考える

倒産という話ではありませんが、長く親しまれてきたスナック菓子「カール」が東日本で販売終了になる、というニュースは大きなインパクトがありました。これも管理会計を使えば独自の視点で深掘りできるトピックスです。

報道によれば、カールは最盛期の年間売上高190億円から、現在は60億円程度に売り上げを落としているそうです。前述のTKC経営指標から「その他のパン・菓子製造業」の数値を拾ってみると、固定費率は49.2%、限界利益率は54.3%となっています。

したがって、もし最盛期の生産体制を維持していたと仮定すると、固定費は190億円×49.2%で約93億円、限界利益は60億円×54.3%で約33億円ですから、年間で60億円もの赤字を出していたことになります。実際は売り上げの低迷に合わせてある程度生産体制を縮小していたと考えられますが、今のカールが事業として存続するためには、固定費を売上60億円×49.2%≒30億円程度まで圧縮することが必須です。

これが実現して初めて、33億円の限界利益で黒字化が見込めます。報道によれば、カールは今後愛媛県の工場1カ所で2品種に絞って生産し、西日本だけで販売されるそうです。生産設備や人員構成、輸送体制などを分析した結果、カールの販売を維持できる「固定費30億円体制」はこれしかなかったということなのだと、筆者は考えています。

ずいぶんこまごまとした数字を並べてきましたが、これまでやってきた計算は割り算、掛け算といった四則演算のみです。また資料として取り上げた数字も、インターネットから簡単に引っ張ってこられるものばかりです。このように、一見高度に見える管理会計を使った経営分析も、普通のビジネスマンなら手持ちのスキルを駆使するだけで行うことができます。

数字に苦手意識をお持ちの方は、まずは自社が属する業界の限界利益率、固定費率の“相場”を知ることをお勧めします。本稿で登場したTKC経営指標を使えば簡単に調べることができます。そして、自社の数字をそれと比較し、なぜ数値が良いのか、あるいは悪いのかを考えてみてください。これまで気づかなかった自社の強みや弱点がわかり、思わぬ仕事のヒントが得られるかもしれません。

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