アメリカ

単なるメモ

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2016年12月27日 (火)
貿易戦争のためのトランプのホワイト・ハウス新組織

Peter Symonds
2016年12月24日
wsws.org

次期大統領ドナルド・トランプが新たに国家通商会議を設置するという水曜日発表は、彼の政権が、約束していた貿易戦争措置を急速に推進するという兆しだ。

カリフォルニア大学教授で、とりわけ中国に対する攻撃的貿易政策と戦争挑発を主張することで悪名が高い、トランプ選挙運動と移行チームの重要メンバーであるピーター・ナヴァロがこの新会議を率いることになる。

トランプ移行チームは、この会議は、大統領に“貿易交渉における革新的戦略”の助言を行い、アメリカの“製造能力と国防産業の基盤”を評価するのに他の省庁と調整すると述べた。

選挙運動中、トランプは、世界貿易機関(WTO)を離脱し、アメリカ経済にとって有害と彼が考える、北米自由貿易協定のような貿易協定を破棄すると脅していた。彼は、大統領就任初日に、アメリカの環太平洋連携協定(TPP)からの撤退を開始するつもりだと宣言している。

TPPは、自由貿易協定ではなく、貿易や投資に対するアメリカ政府の要求を受け入れるよう、北京に圧力をかけるため中国を排除したアメリカが率いる経済圏だ。TPPは、アジアにおけるアメリカの卓越を確保することを狙ったアジア太平洋全域における攻撃的な外交作戦と、軍事力強化も伴うオバマ政権の“アジア基軸”における、経済上の急先鋒だった。

TPPを脱退するというトランプの決定は、オバマの対中国対決政策からの後退ではなく、あらゆる面での著しい強化なのだ。トランプは選挙運動中、再三不公正な貿易慣行を非難し、中国は通貨操作をしているとレッテルを貼り、中国の対アメリカ合州国輸出に対しては45パーセントの関税をかけると脅した。

オバマ政権は既に、貿易上の懲罰的措置をとっており、関税の大幅引き上げを含むonある種の中国鉄鋼では、522パーセントにまで、また一部の中国製鉄企業に対しては、266パーセント。オバマ、少なくとも名目上は、既存の国際貿易の規則内で動こうとしてきたが、トランプは、アメリカに対するWTO訴訟と、報復行為という結果をもたらすであろう、あからさまな保護主義的措置を計画している。

ナヴァロを国家通商会議のトップに任命したことは、それが実質的には、国家貿易戦争会議であることが明らかだ。ナヴァロは学問的な経済学者というよりは、反中国イデオローグだ。

億万長者の大企業乗っ取り屋で、次期商務長官のウィルバー・ロスとともに、ナヴァロは、トランプの貿易に関する“アメリカ・ファースト”扇動の宣伝屋として働いていた。10月の“トランプへの一票は、成長への一票”と題するウオール・ストリート・ジャーナル論説記事で、二人は“抜け目ない、厳しい交渉”がアメリカの貿易赤字を無くすと主張し、“貿易戦争論”に関する警告を切って捨てた。

ナヴァロとロスは“[彼らは]我々が、彼らの市場を必要とするよりも遙かに我が国の市場を必要としている”と述べて、中国、ドイツ、日本、メキシコと韓国を標的にしている。現実には、トランプ政権による高圧的戦術や、懲罰的な貿易措置という脅しは、報復を引き起こし、世界貿易とアメリカ合州国を含む経済成長を損なうのはほぼ確実だ。

木曜日、CNNは、トランプ移行チームは、既に輸入関税を10パーセントにする提案を検討していると報じた。アメリカ企業の一部はこれに警戒を示している。ある組織は、CNNに、トランプの“貿易政策大鉈”は“アメリカ経済、とりわけ製造業部門とアメリカ人労働者に大きな代償を押しつける”ことになろうと述べた。世界中の製造業者同様、アメリカの製造業者は関税で影響を受けるグローバルなサプライ・チェーンに依存している。

貿易戦争は必然的に戦争になるという事実をナヴァロは具体化している。対中国懲罰的貿易措置に関する彼の露骨な主張は、紛争に備えよという呼びかけと密接に結びついている。著書に『米中もし戦わば: 両国はどこで戦い、どうすれば勝てるか』、『Death by China: Confronting the Dragon-A Global Call to Action』と『Crouching Tiger: What Chinese Militarism Means for the World』などがある。後者二冊は映画化されている。

トランプ移行チームは、“軍事的、経済的な力による平和と繁栄”という次期大統領のスローガンを実施するため、新たな貿易会議は、国家安全保障会議や他のホワイト・ハウス機関と協力すると述べた。

ナヴァロと、もう一人のトランプ顧問アレクサンダー・グレイは、このキャッチフレーズが一体何を意味しているかを、11月7日「外交政策」誌の“ドナルド・トランプの力によるアジア太平洋平和構想”と題する長い論説で詳しく説明している。中国と十分積極的に対決し損ね、アメリカ軍の規模を縮小したとして、オバマのアジア“基軸”や“リバランス”に、二人は批判的だ。

アジア基軸は、“地域における攻勢と不安定の静まりではなく、高まりをもたらしてしまった、強気の発言をしながら、十分な武力を用意していない無謀なやり方の一例”となってしまったと、ナヴァロとグレイは述べている。彼らの処方箋は、保護主義的措置を、アメリカ軍、特に海軍の大幅な拡大と、“我が国の製造基盤と、我々と同盟諸国を守る能力を弱体化するだけ”のTPPのような貿易協定からの撤退と結びつけるものだ。

“力による平和”は平和の処方箋ではなく、戦争の処方箋だ。重要な点は、ナヴァロが、1979年以来、アメリカ-中国関係の基礎である一つの中国政策放棄し、台湾とのより密接な関係の醸成をあからさまに主張していることだ。北京が全中国で唯一正統な政府と認める一つの中国政策のもとで、アメリカ政府は台湾との外交関係を終わらせた。

今月始め、“貿易を含む他の物事に関係する取り引きを、中国とできない限り”それに拘束される理由がわからないと発言して、トランプは、一つの中国政策を巡って、既に疑念を表明している。蔡英文総統からの電話を受けて、トランプは、この三十年間以上で、台湾総統と直接話した最初のアメリカ大統領になった。

7月の“アメリカは台湾を放棄できない”と題するナショナル・インタレスト誌記事で、ナヴァロは、台湾とアメリカのより緊密なつながりが、中国との紛争への準備と密接に関係していることを明らかにしている。“益々軍国主義化する中国の勃興に、戦略的に釣り合いを保つには、台湾を独立した親米同盟国として維持することが絶対に重要だ”と彼は発言している。

台湾を訪問したばかりのナヴァロは、台湾が中国の支配下に入るのを認める軍事的危険性を警告している。中国基地は、中国潜水艦が太平洋に直接出られるようになり、中国空軍の航続距離を拡大する。彼はアメリカが、台湾の軍事能力を強化する措置をとるよう要求している。

しかしながら、台湾とアメリカ軍のより強いつながりは、中国にとって直接の脅威となり、即座にワシントンと北京間の緊張を高めることとなる。ペンタゴンは、台湾海峡の一番狭い所では、中国本土からわずか130キロという台湾の軍事的価値をずっと昔から認識している。アメリカのダグラス・マッカーサー将軍は、台湾のことを、太平洋における“不動空母”と表現した。

トランプが進んで、一つの中国政策を破棄し、台湾を奉じると脅すことの意味はただ一つ。あらゆる方法で、外交的、経済的に、そしてもし必要とあらば戦争により、積極的に中国と対決する準備だ。

記事原文のurl:http://www.wsws.org/en/articles/2016/12/24/trad-d24.html



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2016年12月26日 (月)
ゴールドマン・サックスとトランプによる壮大な取り込み詐欺

Matthew JAMISON
2016年12月24日
Strategic Culture Foundation

アメリカ政治史上、最も未熟で、知的に空虚で、邪悪なものの一つだった2016年共和党予備選挙運動は、アイデアや政策は皆無で、遊び場でのいじめレベルのちゃちな中傷に満ちていた。フロリダ州上院議員マルコ・ルビオは、ドナルド・トランプを激しく攻撃し、仲間の共和党員たちにこう懇願した。“我々がここで相手にしているのは、皆さん、詐欺師ですよ。そもそも、彼は彼は普通の人びとのために戦うのだというアイデアで選挙活動をしています。ところが、彼は全生涯を、普通の人びとをぼったくって生きてきたのです”。トランプの言葉によれば、ワシントンDCの政治エリートやウオール街は“アメリカを骨の髄までしゃぶった”のだ。トランプの選挙終幕広告では、対象の非難が、一般には気付かれないよう、賛同を得たい集団しか理解できない表現を用いた反ユダヤ主義に満ちていた。ゴールドマン・サックスのユダヤ人CEOロイド・ブランクファインの姿が画面上で点滅し、語り手が単調に語りかける。“アメリカの労働者階級を略奪し、アメリカの富を奪い取り、その金を極少数の大企業と政治エリートの懐に押し込んだ経済的判断の責任を負うべきはグローバルな権力構造です”。トランプは“問題を解決する”という曖昧な約束で選挙活動をした。“アメリカを再度偉大にする”という彼の空虚な選挙スローガンは、アメリカ、特にオハイオ州、ペンシルヴェニア州、ミシガン州やウィスコンシン州などのラストベルト地域州の白人労働者階級が、ウオール街銀行家たちと結託し、国益のために尽くすより、不正手段で私腹を肥やすことに関心がある東海岸や西海岸の知的、政治的既存支配層にひどく裏切られたと非難していた。

これは、トランプによる驚くべき転位行動、名人芸だった。これは彼が生涯通じてやりとげたものの中で、おそらく最大の取り込み詐欺だ。実際、(負債は言うまでもなく) ウオール街に、実に多くの友人と深いつながりがあり、労働者の利益が、自分の利益追求と一致しない場合には、労働者を踏みにじって経歴を築きあげた億万長者が、アメリカのブルーカラー労働者の偉大な擁護者、救世主となり、“八百長の” DC/ウオール街制度を、普通の人びとのために機能させるようにすると、実に多くのアメリカ人をだますことができようなどと想像するのは困難だった。トランプが、閣僚に選んだ連中を吟味さえすれば、ラストベルト地域の、つらい思いをしている、大半が無学な白人労働者階級に訴えかけるための策略に過ぎなかったことがわかる。2008年世界的金融危機後、重心が、いささか反ウオール街側に移動し、ホワイト・ハウスを支配している民主党が、エリザベス・ウォーレン上院議員やバーニー・サンダース上院議員などの反ウォール・ストリート改革者の影響を受けるようになって、ワシントンDCでは、長年、準ペルソナノングラータだったが、トランプ時代に、ウオール街は絶好調に戻る。

アメリカのあらゆるウオール街投資銀行の中で、最もひどく、邪悪で、危険なのはゴールドマン・サックスだ。色々な点で、これを銀行と呼ぶことはできまい。酷く腐敗した犯罪的職業により近い。マフィアだ。ローリング・ストーン誌は、ゴールドマン・サックスの道義に反する商法を徹底分析し、同社を巨大“吸血イカ”と命名した。ゴールドマン・サックスの腐敗リストは膨大で、それについて十分記述するには本が一冊必要だ。世界金融危機と大不況を引き起こしたサブプライム抵当権スキャンダルにおける、同社の役割は十分に実証されている。ほとんどユーロを破壊した、ギリシャ負債危機における同社の役割も同様だ。同社が顧客に対して行っている詐欺的行為は、日常茶飯事の高いレベルのものだ。残虐で加虐的な政権のための資金洗浄。2015年に、2300万ドルを得た同社CEO、ロイド・ブランクファインのような強欲幹部は、典型的な汚い金儲けをする醜い人間だ。どのように切り分けたところで、誰も、まして銀行家が、一年間の仕事で、それに値するわけがない。おそらくは、医師や教師などの極めて重要な公務員だけだろうが、そのような法外な金額を得ているのは、既に裕福な連中や(彼ら自身)を金持ちにするために動いている連中だ。更に、ゴールドマン・サックスとアメリカ政府の間には回転ドアがある。多くの点で、アメリカ経済は、ゴールドマン・サックスによって動かされている。ジョージ・W・ブッシュのハンク・ポールソン同様、ビル・クリントンの財務長官ロバート・ルービンやラリー・サマーズはゴールドマン・サックス社員だった。

今や、ウオール街とゴールドマン・サックスは、来るトランプ政権の乗っ取りを歓喜している。トランプの首席戦略官、スティーブ・バノンは元ゴールドマン・サックス社員だ。トランプが、アメリカ経済の世話役をつとめる財務長官に選んだ、スティーヴン・マヌーチンなる人物は、元ゴールドマン・サックス社員だ。ゴールドマン・サックス社長、ゲーリー・コーンが、トランプ・ホワイト・ハウスの米国家経済会議委員長になる。これが、ライバル、ヒラリー・クリントンやテッド・クルスをゴールドマン・サックスは“完全に、完全に支配している”といったトランプその人だ。トランプは、しばしばクリントンのゴールドマン・サックスでの講演を引き合いに出し“アメリカの主権破壊を画策するために、国際的銀行と秘密裏に”会っていると非難した。しかし、トランプの元選対責任者コーリー・レヴァンドフスキはこう言っていた。“これはメディアの問題だ。人びとは、ドナルド・トランプが言うことすべてを額面通りに受け取っている。”確かに、もしトランプを、ホワイト・ハウスに送り込んだ有権者たちが、トランプが言うことは眉につばを付けて聞くべきであるのを理解さえしていれば、これからトランプ大統領と、それがもたらす災害は、たぶん避けることができていたろう。しかし偉大なアメリカ・テレビの登場人物、JR ユーイングが言う通りなのだ。“アメリカ国民の愚かさを過小評価してはいけない。”トランプに、いささかの功績を認めねばなるまい。彼は現代で、おそらく最も偉大な詐欺師だ。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/12/24/great-goldman-sachs-trump-con-job.html

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