民主党の労組系比例候補を見る

メモです(笑)

http://critic20.exblog.jp/25201742/#25201742_1
民主党の労組系比例候補を見る - なぜ連合は共産党を拒絶するのか
連合は大きな力を持っている。民主党の議員や地方組織が連合に頭が上がらないのは、選挙を連合に全面依存しているからで、連合の労組運動員の支援がなければ、ポスター貼り一つ自前でできず、掲示板が真っ白になってしまう。選挙集会での動員もできず、出陣式の演説会場は空っぽになる。政権を失い、政権交代の可能性がなくなったここ数年は特にそうで、労組から独立した党員やサポーター、ボランティアを候補者が自力で集めて選挙を運営することができない。現在の民主党と連合との関係は、敢えて喩えるなら公明党と創価学会のようなもので、まさに支持基盤そのものに他ならない。「共産党と手を組むな」という連合の指令に民主党が逆らえない理由は、そこから類推してシンプルに理解することができる。投票率が50%を切った国政選挙では、組織票が大きくものを言う。組織票を持たず、浮動票のみに依拠し、マスコミの風で議席を稼いでいる政党は、「第3極」のみんなの党のように、ブームが終われば藻屑のように消えざるを得ない。連合や創価学会は、力を持っているからこそ政治の表舞台には出ないのである。マスコミやネットで派手に存在感を示すことはせず、力を誇示したり、政策をくだくだしく自己主張したりはしない。彼らが力を示すのは選挙のときで、それ以外は裏に隠れて姿を現さない。連合は日本の政治を動かしている。

しばき隊学者を含め、最近の若い世代の政治の議論を聞いていて強く思うのは、労働組合や労働運動についての知識と関心の欠如であり、労組が政治に及ぼしている影響力への異常で不当な過小評価である。ネットでは、連合は学会と同じように侮蔑され軽視されている。存在感がどこにもない。けれども、マジョリティの大衆から侮蔑され軽視されている連合と学会は、ネットの床屋政談など意に介さず、マスコミによる商売での政治言説も気に留めず、黙々と低投票率の選挙で実力を発揮し続け、日本の政治を動かすプレイヤーであり続けている。票を動かせる存在というのは大きいのだ。私は、安保法が強行採決された9/19当日、共産党が「国民連合政府」の構想を発表したとき、必ず連合の反発と逆襲があるだろうと、そのときすぐに予想してBlogやTwに書いた。案の定、そのとおりの事態の進行となった。しばき隊学者や左系マスコミは、自分たちが作り出したSEALDsの神の威光に自家中毒になって陶酔していたため、そのシンボルの減価償却のリアルな測定を誤り、対抗して反撃する連合のパワーを見くびる過失を犯していたのだ。当の共産党ですら。彼らが政治に無知な素人であることの証左に他ならない。民主党は、共産党の「国民連合政府」に是々非々の態度で臨めても、連合は絶対にそれを容認することはできないのだ。

それはなぜか。労働組合には労働組合の世界があり、労働組合の生態と論理があるからである。労組の世界において、連合は権力を持つ政権与党の立場であり、言わば労組の政府組織である。労組の代表として官邸に呼ばれるのは連合であり、春闘の労使交渉を仕切るのも連合だ。そして、労働運動の世界には野党があり、それは共産党(全労連)である。労組の世界で支配者として君臨する連合は、常に異端たる共産党と緊張して対峙しているのであって、安倍政権や自公と対立しているわけではない。政治の世界では民主党は野党だが、労組の世界では連合が正統権力の体制与党であること。この認識を確かにすることが重要で、この視点を欠落すれば日本の政治は理解できない。昨年10月の宮城県議選では、共産党が8議席、民主党が5議席の結果となった。連合本部に衝撃が走っただろう。2014年の総選挙では、比例の得票数で民主党は977万票、共産党は606万票であり、両者の差はずいぶん縮まっている。もし、国政選挙でも宮城県議選のような逆転が起きれば、あるいは民主党と共産党の議席数が並ぶ図が現出すれば、当然、労組の世界の力関係に変化が生じ、全労連が台頭して発言力が増大することは必至である。連合幹部にとって恐怖の想定であり、それは反共の彼らが失脚し、労働運動の世界から消されることを意味する。

25年前から20年前、「政治改革」の時期、共産党は労働運動の世界から追放された。再び労組の正統権力、労組の代表たるナショナルセンターの一角を占める位置に返り咲くことは、共産党の悲願であり、どうしても実現しなくてはいけない政治目標である。その悲願が達成されたとき、現在の連合は解体を余儀なくされる。幹部は路頭に迷う。すなわち、連合にとって共産党は不倶戴天の敵であり、2進法の0か1か、onかoffかのデジタル的なスイッチ関係の存在であり、排除し続け、殲滅するまで断固否定し続けなくてはいけない政敵なのだ。連合は共産党に妥協できない。昨秋の「国民連合政府」の政治とは、共産党が民主党に向かって要求を突きつけ、共闘の条件を承諾せよと頭ごなしに迫る事件だった。このような政治が、連合にとって言語道断の図であることは説明を要しない。一体、何のために民主党を作り、民主党を育て、民主党を支えているのかという原点に立ち戻る。すべて、政治の世界から共産党を排除し、労働運動の世界から共産党を抹殺するためだった。連合にとって、「国民連合政府」を一致条件とした共闘要求に民主党が屈することは、革命の発生であり、自分たちの権力が革命で転覆されることに繋がる。以上の前置きを踏まえて、民主党のHPから比例の公認候補を見てみよう。18人中、主要産別からの候補者が12人もいる。

(1)江崎孝は自治労。現職2期目の59歳で、福岡県出身。自治労福岡県本部書記長から中央本部労働局長。法政大学社会学部卒だが、自治労のエリートだ。福岡は旧社会党が強かった土地で、その伝統と人脈でこういうセレクトになるのだろう。民主党HPの経歴情報には、自治労出身であることは伏せている。(2)那谷屋正義は日教組。現職3期目の58歳で、横浜市出身。横浜国大教育学部卒で、小学校教師を21年やった後、横浜市教組の書記長になり、日教組の教育政策委員長に。12年前、46歳の若さで日教組の組織内候補として参院選に出馬。こちらも日教組のエリートだ。父親が幹部とかの人脈だろうか、それとも輿石東の引きだろうか。(3)田城郁はJR総連。現職2期目の56歳で、宇都宮市出身。小山工業高校卒で、国鉄山手線の運転士から民営化後のJR東労組の池袋支部長、委員長秘書、海外協力部長、政策調査部次長。2010年に組織内候補として参院選に。JR総連だから、東大卒が無数にいるはずだが、誰かの人脈だろうか。(4)難波奨二はJPU(全逓-JP労組)。現職2期目の56歳で、岡山県出身。成羽高校を卒業後、玉島郵便局で郵便配達の職員勤務。岡山地区本部執行委員、中央本部委員、中央本部書記長、2007年の郵政民営化後にJP労組の初代書記長、2009年にJCUの書記長。まさに、80年代以降の郵政労組運動の激動を渦中で経験した男。実に興味深い。

(5)石橋通宏は情報労連(全電通)。現職2期目の50歳で、島根県出身の2世議員。父親は元島根県自治労委員長で、社会党から参院に1期、衆院に4期当選している。本人は中央大学法学部卒、米国留学後、帰国して全電通中央本部の職員に。情報局長、青年部長、ILOに8年も在籍して海外で貴族生活を謳歌している。情報労連中央本部特別執行委員から、2010年に組織内候補として参院選に。まさに絵に描いたような労働貴族。昨年の代表選では長妻昭の推薦人に。(6)小林正夫は電力総連。現職3期目の68歳で、東京都出身。世田谷工業高校卒、東電に入って組合専従、東電労組副執行委員長から、電力総連副会長。2004年に参院選に組織内候補として参院選に出馬。原子力ムラの重鎮で、2007年の参院選では鈴木寛の選対委員長を務めている。しかし、幹部は東大卒ばかりの東電で、組合一筋叩き上げの高卒68歳が3期目というのも面白い。落ち目の民主党の選挙でも、この男は当選確実だろうか。(7)濱口誠は自動車総連。50歳の新人だ。引退する直嶋正行の後継で、トヨタ労組の組織内議員。三重県出身、筑波大第三学群卒で、トヨタ労組執行委員、自動車総連事務局次長、自動車総連特別中央執行委員。(8)川合孝典はUAゼンセン。京都市出身の51歳で、立命館大学法学部卒。元参院議員で前回の選挙で落選している。右翼の青バッジを着用。UAゼンセンは右寄りの組合で、改憲に賛成。

帝人入社、帝人労組東京支部長から、UIゼンセン同盟政治委事務局長。2007年に組織内候補として参院選出馬。産別最大の133万人を抱える巨大組織のUAゼンセンだが、前回の参院選は取りこぼし。維新を合流させ、右の票で復活の狙いか。(9)藤川慎一はJAM(金属労協)。京都市出身の52歳の新人。大谷大学文学部卒。 (10)轟木利治は基幹労連(鉄鋼労連)。宮城県出身の55歳の元参院議員。中央大学法学部卒で、大同特殊鋼労連の事務局長、副委員長。2007年に出馬して当選、前回、2013年の選挙で落選している。(11)矢田稚子は電機連合。大阪市出身の50歳の新人。関西学院大卒で松下電器に入社、松下電器産業労働組合の中央執行委員。(12)森屋隆は私鉄総連。東京都出身の48歳の新人。多摩工業高校卒、西東京バス労組の執行委員から、私鉄関東地方連合会執行委員、日本私鉄労組総連合会交通対策局長。以上。なお、週刊文春の1/14号の予測では、民主党の比例獲得議席は9人になっている。


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